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永遠の記憶にDNAカセットテープ

A compact cassette tape for DNA-based data storage, Science Advances 10 Sep 2025 Vol 11, Issue 37

先日の古代DNA展で感じたのはDNAは究極の記憶装置ということ。HDDにせよフラッシュメモリにせよデータ保持期間が有限なのに対して骨のDNAを使った古代の研究を考えるとDNA情報が破壊されない限りは永遠に近いわけで優位性は明らか。 DNAをストレージに使う研究はいろんなところで進んでますがこちらの研究ではDNAをカセットテープに保存してしまうというアイディアです。保存は出来たものの読み出し、管理が困難という課題に対してDNAテープカセットが活路を見出すのかもしれません。ただ周辺機械自体がどこまで残るのかというというには課題ですが‥‥

要約:本論文では、DNAをデータ保存媒体として利用するための新しいシステム「DNAカセットテープ」について説明しています。DNAは高密度でデータを長期保存できるため、データ量の爆発的な増加に対応する次世代のストレージ媒体として期待されています。しかし、これまでのDNAデータ保存システムには、商業システムに匹敵する基本的な管理機能がありませんでした。


主要な特徴と技術

  • DNAカセットテープとテープドライブ:このシステムは、磁気テープのような形状をしており、自動化されたコンパクトなテープドライブで操作できます。ファイルの配置、回収、削除、再配置といった一連のプロセスを自動で実行します。
  • 物理的なデータパーティション:ポリエステル-ナイロン複合材のテープにバーコードパターンを印刷することで、物理的なデータ領域(パーティション)を作成します。バーコードはファイルの物理的なアドレスとして機能し、1秒間に最大1570個のパーティションを読み取ることが可能です。
  • 高い保存能力と長期安定性:このテープは、1kmあたり28.6mgのDNAを保存でき、数百年間のデータ保存が可能です。DNAはZIFs(Zeolitic Imidazolate Frameworks)という保護層で覆われることで、長期的な安定性が確保されます。
  • 柔軟なデータ管理:各パーティションは、DMRM(deposit-many-recover-many)機能により、大規模なデータを柔軟に管理できます。また、単一のファイルだけでなく、複数のファイルを独立して処理することができます。
  • 自動化されたファイル操作:論文では、複数の画像ファイルをテープに保存し、再配置する実験を行っています。この操作全体は50分以内に完了し、エラーなく画像が復元できることを実証しています。

この研究は、高速でコンパクトなDNAベースのストレージソリューションを提供し、DNAデータ保存をコールドデータ(長期保存用)だけでなく、ウォームデータ(頻繁にアクセスされるデータ)にも応用できる可能性を示しています

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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