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理系社員のトリセツ


久しぶりに天気回復し、朝晩は秋の空気が流れた一日でした。明日からは天気悪そう。

理系社員のトリセツ (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房

 日本は高校生になったら文系と理系という大きな選択肢を迫られます。得意科目というのもありますがどっちかというと理系の方が科目は多くなる傾向ではあるので普通に考えれば理系の方が少し辛い道にはなります。ただこの文系理系の選択は歴史的にも他国を見ても少し特殊な様子。元来は知識人の階級は文系の科目であろうが理系の科目であろうがリベラルアーツとして学んでましたし、今でもアメリカの大学では専攻を絞らせずに日本で言う文理の2学問を専攻させるWメジャーというような制度もあります。日本がここまで分離を分けてきたのは歴史的な背景もありそうで欧米に追い付くために各分野の専門家を早急に育てたいという意図から専攻を絞り、狭く深く掘り下げるように進んできたというのが要因とのこと。今考えればそれは成功して経済発展を遂げてきたわけですが自分の記憶からいっても大学受験に出ないものはほとんどやらないという極端なことになってしまうわけで幅を広げる機会というのは大学の1,2年ぐらいに限定されてしまっているものと思います。あと良く考えれば社会の仕事というのは文理に完全に区別されていないものが多いわけでそういった面でも文理区分というのは不思議なもの。 この本は理系は理屈っぽく使いにくいというような文理にある溝を埋めていくにはどうしたらいいかというのを理系の観点から書かれたものです。
 理系社員が使いにくいというのは技術的なことがベースにあるだけにそれを囲ったり、自身の立場を作ろうと保身に走る傾向があるというのもあると思います。専門家とも言いながら肝心なところでは社会的な動向とミスマッチすることもあり、いわゆる井の中の蛙の状態になってしまう傾向があるのが特徴でしょう。特にパラダイムシフトとなるような進展は専門家では予測できないことも多いように思います。これは技術そのものを追求する性が故にどのように使うのかという視点が欠如してしまうことがあることが多いからというのもあるのでしょう。ただ理系的な思考の想像力、事象のシンプル化(公式化)、仮説思考といったものは少なからず有用なものというのは間違いないところです。
 理系の人材を育成する究極の例として挙げられているのが手塚治虫や藤子不二雄などを輩出したトキワ荘。
・狭い範囲に人財を集め
・仕事を小刻みに絶え間なく与え
・基本的に質よりも早さを求め
・互いに切磋琢磨しお互いの状況がわかるようにする
こと。プログラマーの世界ではハッカソンという集中ワークがありますが新しいものを生み出す時の原点はそういった集中力になるものだと思います。この場合、上司としての役目は如何に気持ちよく仕事をしてもらい、外部の声を遮断するかという点。評価は名誉で報いるというのが基本になると思います。理系が陥りがちなのが技術信仰。ただ重要なのは技術を利用して消費者に提供できるサービスのはずです。そこら辺を修正していくのが主に文系としての社会動向を掴むセンスなのだと思います。逆に理系とすればそういった罠を知っておけば上手くやっていけるということにもなるし、自身が身に着けるという手もあるでしょう。
 実際のところ開発の部署ということもあるので自分の周りでは文系人間というのはほとんどいません。実際部系の人と仕事するのはもっと階層が上がってからのこととなるのでしょうがこの視点はなかなか面白いと思いました。

 

 

 

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

2 Comments on “理系社員のトリセツ

  1. 大学入試
    高校に入るとどうしても大学入試に目がいって勉強する科目を絞りがちですね。そこで、あえて広く勉強する視野の広さをもてればかっこいいですね。今教えている義務教育も、将来の知識の基盤になると思っていますが、なかなか生徒には伝わらない。。。。

  2. 目先にある利益
    こう景気も悪くなると特に役に立つ学問にしか目がいかなくなってしまうのではないかと危惧します。親もそういう風に進路を決めさせてしまうのではないかと・・・
    こういった知識こそ社会に出てから身に着けられないものなんですがね・・・

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