
明日は昭和記念公園でカーフマンの予定。雪の予報があってどうなるか分かりませんが開催できることに期待。無理だったらせめて練習でも。車で動けないかもしれませんが。
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庭と日本人 (新潮新書 246)上田 篤新潮社このアイテムの詳細を見る |
日本人は世界の中でも庭が好きな部類に入るのではないかと思います。祖父の家にも実家にも庭があってドロドロになって遊んだり、ウサギや犬を飼っていたり、平均台があったりと様々な思い出が残っています。
そんな思いに馳せながら手に取ったのはこの本。てっきり体系的な庭の考察の本かとと思っていたのですが日本人の精神論まで掘り下げた深い本でした。
・ソノでなくニワ
庭園と書くのだけど日本の庭園はソノではなくニワなのだという。欧米の庭園が果樹や花を育ている畑に近い存在で人間の五感を喜ばせるような存在(もともとのイメージはキリスト教のエデンの園で一貫している)。一方で日本の庭園はもともと行事の行われる場所であり、庭の造られたその時代の理想の世界を表現している。
・太陽信仰
日の丸の国旗、ストーンサークル、正月の丸餅に代表されるように日本では太陽の信仰が厚い。(マナイズムと呼ばれる、日本ではタマイズム) もともと原始時代では庭は太陽の神を祭るための祭事場だったと考えられる。
・白砂
神社には伝統的に砂利がしかれるがこれは海からの侵入者が川の中州を陣地にしたことから由来する。砂利は警報装置にもなる。白色が使われるのは清純さをあらわすため。
・水景の庭園
もともと縄文、弥生時代と海辺で生活してきた。貴族が作った庭園にはその名残から池が庭園内に配置されてきた。
・奈良と京都の寺の庭
京都に対しより時代の古い奈良の寺では庭は見られない。これは平安時代になって末法思想が起こって極楽浄土の象徴を庭に求めたためだと考えられる。池の手前を現世、池と向こうを極楽浄土と設定した。そのため蓮の花を咲かせている。
・借景垣
京都の円通寺には庭の景物+比叡山で一幅の絵になる借景の庭園がある。庭の外と中の世界をつないで一つの世界にするというのは独特の世界。これは大自然でも人間の作った奴隷の自然でもなく「中自然」に回帰する行動とも思える。
・ハレとケの出入り口
庭と座敷のセットはハレの出入り口、一般的に使う玄関はケの出入り口だった。それからして日本の家には神さまのすまいとしての「聖なる空間」意識があった。履物を脱ぐという習慣がそれに通じるものがある?
日本人の持ち家信仰は然りですが最近のマンションでも特徴的なのはバルコニーがあるのは当然としてちょっと良い物件だと大きなオープンテラスなどがあったりすること。自分の記憶が正しければ外国の集合住宅でバルコニーというのはあまり無いと思う。(ホテルは除く)バルコニーが庭とは言えないけれどやはり外との世界のつながりを持っていたいという伝統なのでしょうか。
庭の存在を改めて感じさせられた本でした。
写真は横浜根岸の三渓園です。




