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子どもの10歳の壁

子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗りこえるための発達心理学 (光文社新書)
クリエーター情報なし
光文社

 早期教育の中で注目されているのが9,10歳の壁というフレーズです。ちょうど小学校の低学年>高学年あたりに当たるわけですが実はこのフレーズは具体的な科学エビデンスが無く使われているケースが多いとのことで発達心理学の立場からこの10歳というものに注目して検証したのがこの本です。10歳の壁なるものは運動、人格、食など多岐にわたるのですがその根拠として脳神経の発達などが根拠としてもっともらしく語られることもあります。ただ脳神経回路の発達度合と個人の能力の向上というのはきちんと相関のとれたものではないそうです。ただ現場この時期からつまづきや暴力行為といったものが見えるようになったりするのも事実であり、総じていえば自身と社会の関係性に対して意識するものが変わっていくがゆえに飛躍することもあればつまづいているように見える場合もあるということでそういった境になる年齢であるのは確かなようです。
 では発達心理学の立場でどうかというと思考の仕方が「具体的操作期」から「形式的操作期」にかわり自身のことを抽象的に推論できるようになります。友情や自分とは何かといった概念についても考えられるようになります。自身の評価に関しては自分の考えている評価と他者の考えている評価の中のギャップで自尊心を失ったり、悩んだりということに直面する時期になります。自身の性についても意識するようになる時期です。また認知に関しても質的な変化が訪れ自社と他者との関係を客観的にとらえたり時間軸の中で過去と未来について流れや連続性を考えられるようになります。感情も二律背反するような状況も意識できるようになる時期であすがこのように大人に向けて急速に能力が飛躍する時期でおあるのでそれについていけない人は葛藤を抱えたり自尊心を傷つけられたりといった形で上手くいかないことも出てくるわけです。それが壁として意識されてしまっているのかもしれません。当然大人になるためには必要な時期なのですが大人から見るともう子供ではないと突き放してしまうこともあるわけで筆者はそれをサポートするためにソーシャルスキルトレーニング(SST)というものを提案しています。これは
認知:柔軟に考える、豊富な情報を取り入れる
感情:自分の気持ちを調節する
遂行:適切な行動をする
という3つの側面からトレーニングを実践するものです。具体的な気持ち表現のトレーニングとして事例紹介のモデリングや練習としてのリハーサル、他者からのフィードバックを受ける内容です。
よく社会人になってからの教育でもやりますがロールプレイが効果的です。
親として意識すべきなのはサポートするという姿勢でしょう。もう手取り足取りの年齢ではありませんが舵取りを手伝ってやることはできるはずです。
困ったときに駆け込み寺となれるような存在であるのが良いのだと思います。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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