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日本の明日の飯のタネ


期待していた佐久島旅行ですが子供の急な発熱によりキャンセルし、家でおとなしくしていることとなりました。おかげで読書は進んでGWに中だけで4冊消化。仕事もボチボチ。

日本企業は何で食っていくのか (日経プレミアシリーズ)
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社

 いまさらですがリーマンショックと東日本大震災という大きな転換点を経て顕著に日本企業の競争力の低下が目立つようになりました。製造業でも特に電機系企業は90年代に半導体2000年代にテレビ、携帯電話と次々と競争に敗れてきた歴史があり、特に2011年には赤字だけで1兆円越えの大台を突破。。化学産業、自動車ではさほどではないところもあるわけですが2001年までは日本のトップの産業であり続けたわけでそういった点では大きな転換点にいるというのは間違いないところです。筆者はこの2011年の状況を第1を太平洋戦争の終戦、第2をバブル崩壊とした後の「第3の敗戦」と呼んでます。で何でこれから産業を構成して食べていこうか?というのがこの本の趣旨です。
 筆者の着目する項目としては大きく分割して以下の内容です。
 ・電力生産性:産業の中で電力の消費を減らす方向に構造をシフトする
        オイルショック後と似たようなイメージ(機械、食品が特に高め)
        電力消費に着目した生産性改善を行い技術を蓄積、機器や材料、サービスを売り出す。
        節電技術を売りにする 
 ・ピザ型グローバリゼーション:
        空洞化するドーナツ化ではなく美味しいところは国内に残す。
        国際分業を推進して仕事が国内に還流する仕組みを作る。
 ・複雑生産業:日本の中心の産業として残すべきもののキーワード
        宅急便のように混み入った仕事が高度に協調して行われている産業のこと
        いわゆるインテグラル(すり合わせ)の強みをまだ維持できるところ。
        機械だと自動車、素材だと化学が代表だが衣類でも機能性材料や
        食品でも味付けといったところは複雑系に当たる
 ・インフラ  これは政府でも積極的に取り上げているので言うことなし
        上記の複雑系といった観点からも当てはまるが
        高コスト、独自文化の国内規格への縛りがネック
この本でも指摘されていることですが物理学をベースとした電機産業から今後は化学をベースとした産業に主流がシフトしていく可能性が高そうです。もともと日本の強みである素材産業に加え環境技術といった面で電池、あとは生物工学関連が相変わらず長期的には成長が見込めることを考えると自然な流れなのかと思います。 今までも色々と危機があったわけなのですがそういった局面は逆に構造を変えるチャンスという考え方もできるはず。半導体もそろそろ化学産業と組み合わさった形で素材的な革新が発生するのかも。
この「第3の敗戦」が復活の序章なのか、衰退への序章なのかいずれにせよ大きな転換点にはなると思います。

 

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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