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読書が「聞く脳」を育てる

Literacy modulates engagement of the right inferior frontal gyrus in phonological processing of spoken language,Cortex,Volume 196, March 2026, Pages 19-40

読むことと聞くことというには一見すると少し違う能力のように感じますが文字を読む経験は文字が一切関与しない話し言葉の処理にも影響しているというのが分かってきたとのことです。実験対象として幼いことの読み書き体験があった/なかった高齢者と比較対象としての高学歴若年者で文章を読める参加者のほうが、意味の分からない言語でも「右下前頭回」=感覚運動ネットワークが活性化し、特定の単語を見つけやすかったとのこと。読むことを学ぶ過程では、言葉を音の単位に分解して意識的に扱う「音韻認識」という能力が育つと考えられ、これがポイントとなりそうです。これはリスニング主な研究結果としては以下…

  • 読むことを学ぶと、脳が話し言葉を処理する方法が変わり、単語内の個々の音に対する感度が高まる。
  • 早期の識字能力は、難しいリスニング課題中に右脳がより多く関与することと関連しており、読むことを学ぶことは認知的負担の下でより高度な音韻処理をサポートすることができる。
  • 読むことを学ぶことは、読み書き能力の明らかな利点をもたらすだけでなく、脳が一般的に言語を処理する方法を形作り、現代生活の認知的課題に対処する能力を向上させる可能性もある。

これらの結果は、高齢者となって聞き取りが厳しくなってきた場合においても認識を可能な限り維持できるか否かにかかわってくる可能性があり、脳機能維持に関する将来の研究に新たな知見をもたらす可能性があります。識字能力と生涯学習は、認知的レジリエンス(回復力)の強化に役割を果たし、加齢に伴う課題の増加に脳がどのように適応していくかのヒントになりそうです。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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