2025年10月20日、フロリダ州オーランドで開催されたイベント「Gartner IT Symposium/Xpo 2025」において、2026年の戦略的テクノロジートレンドの10個の一つに取り上げられていたのがフィジカルAI。言語系のAIでの開拓がLLMで進められたように今後はAIとしてのフロンティアの一つは自動運転やロボティクスなどの分野のフィジカルAIになりそうな気配。特にメモリ/ストレージ側に関しては用途として演算、参照の場はWeb上ではなくEdgeの端末側に移行することが基本として考えられるためエッジ(ロボット本体)で大量のデータを生成・処理・保存するため、容量と速度が重要になり、ここにはさらにメモリが必要となるため新たな需要が想起されます。具体的には
- 高速な読み書き速度: 自律的な意思決定やタスク実行のために、AIモデルや大量の環境マップデータを瞬時にロードできる高速なNVMe SSD。
- 大容量のデータロギング: 連続的なセンサーデータ(高解像度の画像・動画、LiDARデータなど)や学習データを記録する必要があるため、ストレージ容量は最低1TB、大規模な運用では数TB以上が推奨。
- 持続的な学習とアップデート: フィジカルAIは新しいタスクを学習したり、ソフトウェアアップデートを受けたりするため、大容量の高速ストレージと、AIガバナンスに対応するためのデータバージョン管理の仕組み。
メモリの容量/帯域の末広がり的な要求が求められるのと何より端末側では低消費電力というのがポイントとなりそうです。これからは特にフィジカルAI分野では計算機能力はベースアップはされるものの電力観点でフルで活用できないことも考えられうるためそういった市場が今後伸びる可能性高くアプローチとしてはメモリの主役であるDRAMの低消費電力化とストレージ側のSSDの高速、低消費電力化の2つ。 前者はトランジスタのオフリークの根本的な解決。後者は構造、トランジスタ性能だけでなくアーキテクチャやチップのスタック方法含めた統合的なアプローチが必要と考えられそうです。 物理的なデバイスの対応だけでなくソフトウエア側のと協調も必要となりそうです。(NVIDIAのCosmos、Omniverse等)↓リンク参照
3つにカテゴライズされた10のトレンドに関しては以下…
1. AIの最重要課題とリスク
AIの進化に伴うガバナンスとセキュリティの重要性に対応するトレンドです。
- エージェント型AI(Agentic AI): ユーザーが設定した目標を達成するために自律的に計画を策定し、行動を起こす次世代の人工知能。
- AIガバナンス・プラットフォーム(AI Governance Platforms): 信頼できるAI活用に向けた、責任ある利用、説明責任、透明性を確保するための基盤。
- 偽情報セキュリティ(Disinformation Security): フェイクニュースやディープフェイクなどの偽情報対策の新たな展開。
2. コンピューティングのニューフロンティア
新しい技術や環境への対応、効率化を目指すコンピューティング領域のトレンドです。
- ポスト量子暗号(Postquantum Cryptography): 量子コンピュータによる既存の暗号化技術の脅威に備えるための暗号化技術。
- 環境に溶け込む見えないインテリジェンス(Ambient Invisible Intelligence): 環境に組み込まれ、意識することなく人々の行動やニーズに対応するインテリジェンス。
- エネルギー効率の高いコンピューティング(Energy-Efficient Computing): 環境負荷の低減とコスト削減を目指す、電力消費を抑えたコンピューティング技術。
- ハイブリッド・コンピューティング(Hybrid Computing): CPU、GPU、AI ASIC、ニューロモーフィックなど、多様な処理パラダイムを統合し、最適な性能を引き出すコンピューティングアーキテクチャ。
3. 人間とマシンの相乗効果
テクノロジが人間を拡張し、協働することで新たな価値を生み出すトレンドです。
神経系との融合(Neurological Enhancements): 人々の認知能力や身体能力をテクノロジによって向上・拡張させる技術。
空間コンピューティング(Spatial Computing): 現実世界とデジタル世界を融合させ、没入型かつ対話的な体験を提供する技術。
多機能型スマート・ロボット(Poly-Functional Robots): 様々なタスクに対応できる柔軟性を持ち、人間と共生する未来のロボット。



