伊藤忠 商人の心得 (新潮新書 1082) 新書 – 2025/3/17 野地 秩嘉 (著)
伊藤忠の現会長兼CEOの岡藤さん、前会長小林さんなど30人以上の取材を通して探った伊藤忠躍進の裏側を探った本です。ブランドビジネスにて大きく成長し、いつの間にか日本の商社の中でもトップの業績 根幹となるのは伊藤忠商事の創業者である伊藤忠兵衛の教えや行動規範ですがこれらの教えを共通のビジョンとして共有するだけでなく一人一人が実行できているというところに強さの秘密があると言えそうです。主な行動規範は以下なのですが岡藤さんはさらに下記の行動規範を広げて「か・け・ふ」という標語を考えて近江商人道を社員に浸透させました。か=稼ぐ、け=削る、ふ=防ぐ ということで稼ぐのは当たり前として無駄を減らし、リスクに備える。大きな失敗を防ぎ、信用を積み重ね、筋肉質な体質を作るという会社として当たり前のことですがわかりやすく体現された言葉と思います。
1. 「三方よし」の精神
近江商人の心得である三方よし。=売り手よし、買い手よし、世間よしというこの考え方は、商売を通じて自分だけでなく、顧客や社会全体も幸せにすること、利益だけを追求するのではなく、世の中に役立つ商いをすることが、最終的に自社の繁栄につながるという考え方です。
2. 「ひとりの商人、無数の使命」
社員一人ひとりが自立した「商人」として、顧客や社会のさまざまなニーズに応える「無数の使命」を果たし、強みである「個の力」を発揮できる土壌。
3. 「野武士集団」
社員が個性的で、上下関係に縛られず自由に意見を交わし、困難な状況でも挑戦を恐れずに突き進む気質。
4. 商人は水
水が器によって形を変えるように、商人も顧客の要望に柔軟に応え、求められるものを提供すべきという教え。
この岡藤さんの育った環境や新入社員からのたたき上げの成長の様子がこの本にも記されてますがまさにレリジエンスの塊でこのハングリー精神には脱帽しました。徹底した朝型、残業の原則禁止、給料水準のUpなど次々と根幹にメスを入れる姿勢は学ぶべきものが多い内容でした。



