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貞観政要 ₋リーダーが持つべき三つの鏡₋

リーダー学の名著として知られる貞観政要。中国唐代の第2代皇帝である太宗(たいそう、李世民)と、彼を補佐した家臣たちとの政治に関する問答や言行をまとめた書物ですが普遍的な内容で今読んでも色あせることのない内容だと思います。主な要点としては

  • 自己を律する(自律): 為政者は常に自らの行動を慎み、我欲に溺れず、人民のことを第一に考えるべきだと説いています。贅沢を慎み、質素な生活を心がけることが求められます。
  • 諫言(かんげん)の傾聴: 臣下の率直な意見(諫言)に広く耳を傾け、自らの過ちを認め、改善する勇気を持つことの重要性を強調しています。明君は兼聴(広く意見を聞く)し、暗君は偏信(特定の意見だけを信じる)するとされます。
  • 人材の登用: 血筋や家柄ではなく、能力に基づいて人材を評価し、積極的に優れた人材を発掘し、登用することの重要性を説いています。また、かつての敵であっても、忠誠心があり諫言してくれる人材であれば重用すべきだとしています。
  • 創業と守成: 国を築き上げる「創業」と、それを維持していく「守成」のどちらが困難かという有名な問答があり、状況に応じて考え方を変えることの必要性を説いています。太宗は、創業は困難であったが、守成こそがより困難であると認識していました。これは歴史を考えるとなかなか大国が続かないということから察していたことだったのでしょう。
  • 民生安定への配慮: 人々の生活向上を第一に考えた政治を行うべきであり、法は天下のものであるため、君主であってもその尊厳を守らなければならないとしています。人民を搾取することは、自分の身を滅ぼす行為だと戒めています。

上記の内容と被るところもありますがリーダーが持つべき3つの鏡について記されています。

「太宗、嘗て侍臣に謂ひて曰く、

夫れ銅を以て鏡と為せば、以て衣冠を正す可し。

古を以て鏡と為せば、以て興替を知る可し。

人を以て鏡と為せば、以て得失を明かにす可し。

朕 常に此の三鏡を保ち、以て己が過を防ぐ」

(『貞観政要』巻第二 任賢第三 第三章)

ここでいう3つの鏡とは…

・銅の鏡:鏡に自分を映し、元気で明るく楽しい顔をしているかチェックする

・歴史の鏡:過去の出来事しか将来を予想する教材がないので、歴史を学ぶ

・人の鏡:部下の厳しい直言や諫言を受け入れる

のこと。今の自分の表情(状況)、歴史から学ぶ知見、第3者の厳しい意見を知ることがリーダーには必要だとのことです。改めて読んでみましたが多くのリーダー論の根本にある内容で一つ上げよと言われればこの本が出てくるのではないかと思います。様々な人が解説本出されているので色々なとらえ方がありそうですが今後もバイブルとして帰って来ようと思います。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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