https://www.nature.com/articles/s41583-025-00920-7
Global coordination of brain activity by the breathing cycle
Adriano B. L. Tort, Diego A. Laplagne, Andreas Draguhn & Joaquin Gonzalez
Nature Reviews Neuroscience volume 26, pages333–353 (2025)
呼吸が脳活動に対する影響を調べた論文です。まさに鬼滅の刃の世界というわけではないですが昔から呼吸法に関しては効果があることは間接的にはわかってきておりそれを脳の観点で調査したもの。呼吸リズムが脳内の神経細胞に対してグローバルに同期し、その結果として記憶や情動、集中力といった高次機能に影響を与えている可能性があるというもの。具体t系に観測された事実としては呼吸リズムに同期して、細胞レベルでは単一ニューロンの膜電位が変動し(スパイク/休止状態)、ニューロン集団レベルでは多数の神経細胞の発火タイミングが同期します。局所回路レベルでは脳波として観測されるゆっくりした振動(デルタ波など)と高速の振動(ガンマ波)が呼吸に合わせて振幅や位相を変化させます。さらに脳全体のネットワークレベルでも、離れた脳領域同士の活動が呼吸の位相にしたがって同期していくようです。こういたことを考えると確かに混乱してしまった状態から呼吸で落ち着きを取り戻すというのは納得いくことなのだと言えそうです。人間だけでなく呼吸が速くなれば脳も広範に速いリズミックな活性化が起こり、呼吸がゆっくりになれば脳波も落ち着く――そんな全身的なリンクが、生物に共通する基本原理として存在していそう。これは鼻で吸うときにだけ効果があるとのことであくまでそこは間違えてはいけなさそうですが競技や勉強で集中力を高めるとき、場面を切り替えるために気合を入れるときなどこの呼吸の活用は間違っていないと言えそうです。



