ジョブ型人事の道しるべ キャリア迷子にならないために知っておくべきこと (中公新書ラクレ) 藤井薫 中央公論新社
日本でも多くの企業で導入が進んでいるジョブ型の人事制度ですが導入の大まかな狙いとキャリア自律を図るためにどうすればよいかという視点で書かれた本です。主な考え方としてはやはり年功序列的な給与形態からの脱却となるのですが主に以下のようなものが挙げられます。
- 必要な人材を効率的に採用し、人件費を削減する
- 従業員の成果に応じて処遇の差をつける
- 従業員のスキル・能力を専門化させる
- 従業員の自発的なキャリア形成を促進する
- 組織の効率化と収益性を高める
- グローバル企業としての人材獲得の競争力を高める
ただ実際は社内でも職種で給料が変わるようなきっちりしたジョブ型を採用しているところはまれでやはりどの企業にいるかという企業そのものの給与水準に影響されてしまうことが基本とのことですがそれだけでは本当に必要な人材というのは確保できないので特殊な専門職(いまだとAI関連やファイナンス関連など)にはジョブ型を活用して人材獲得の競争力を高めていくダブルラダー的な体制を敷くようなところも増えてきました。ともあれ仕事に対して値段が付くというのは今までのように累積経験だけで上がっていくというというのは期待できなくなるので常に職務、スキル、仕事の質を上げていく努力をしていかないとその場で足踏みをするだけになってしまうというわけになります。そういった意味でも仕事に対する姿勢や将来どうありたいかというキャリアパスを自身で考えていくことが求められるようになってきています。(バリバリやりたい人とそこそこでいいと思う人がいるはずなのでそういった意味ではメリハリが付けられるいい方向なのかもしれませんが) 流れとしても会社に任せるのではなく、より主体的に道を切り開くことが求められる方向となりそうです。また同じ職務でも会社ごとの給与体系で給与額が決定されるとするとより有利な環境で働こうとする圧力が働くので人材流動性が上がっていく可能性が高そうに思います。会社内で見ると職務の希少性や専門性で価値が決まってくるのでよりプロフェッショナルな方向に向かうというのも今後は一つの選択肢なのですが会社内ということを考えると目指すべきなのは特定職、や天才的な第一人者というよりはプロデューサー的に要所をまとめ上げて一つの目的を達成するという役割を様々な部門をまとめていわばハブの役割で実行できる人物なのだと思います。自身がこれからの最終目的に向けて一歩前で目指したいと思っている絵姿もそういったところにはあります。
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