AIの時代と法 (岩波新書 新赤版 1809) 新書 – 小塚 荘一郎 (著)
AII利用が普及する時代に法が直面する問題をとらえ、対処を考察した本です。10年近く前までは資源というと化石燃料など実体のあるものが主でしたがこれからの時代はデータが資源として扱われる時代に。そしてデータが金鉱としてお金を生み出すもとになってくることが考えられ、データそしてこれを活用するためのAIが社会を動かしていくこととなり、その周りでのルール創りというのが一つのポイントとなります。 本書では大きくは「モノからサービス」、「財物からデータ」、「法/契約からコードへ」という変化について解説されてます。
モノからサービス・・・モノを所有しなくなってくるとすると所有を基本とした責任の考え方は難しくなり、サブスクなどあるプラットフォームを通じて何かを利用する形態を主として考えることが必要になる思われます。この中で利用者にAIを使わない判断を求めようとするとAIのメリットを生かしれないというジレンマが生じることからAIを十分に活用しながら安全なプラットフォームを提供させるというのがどこまで実現できるようになるのか?自由度とのトレードオフにもなるのでどこまで縛るのかというのがポイントとなりそうです。
財物からデータ・・・データの活用はどこまでがプライバシーに当たるのか?EUではすでにGDPRというデータ保護規則が先行してできて個人の権利を守る動きが進んでいるがデータが命の推論分野において規制をかけすぎてしまっては骨抜きになってしまうことも危惧されます。またAIスピーカーなどが家庭で使われる場合はだれのプライバシーなのかというのもややあいまいなところもあり、ガイドラインなどはあれどきれいに法律だけで縛ることは簡単ではなさそうです。こういった観点ではそもそもシステムとして成り立っているのであるのであるからアーキテクチャとしてルールが「ナッジ≒良きデフォルト」として設定されるべきという考え方が示されています。ただここまでくると
AIで人間が誘導されるようになるというのが目に見えてきているわけで怖いところまで来ているなとは感じます。法律自体もすべてを網羅することのできない限界がある中でどのようにルール作りが出来るのか? 個人的にはAIでルール醸成をすることには反対ではないのですが悪用されてしまうことを考えた時果たして歯止めが懸けられる術を持っているのだろうか?というのを怖く感じました。
Please follow and like us:



