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人間の発展の陰には共感があった

 
共感革命: 社交する人類の進化と未来 (河出新書 067) 山極 壽一 (著)
 なぜ弱小だった人間が生物の歴史の中で繁栄に至ったのか?そのキーとなったのが共感し協力し合う力だったことを筆者の霊長類研究 のバックグラウンドから解説し、現代社会における課題の分析と未来へ進むべき道を指し示した本。二足歩行も白目もこの共生重視の考え方があったからこそとのこと。 人間の本来の価値は弱いがからこそ共生することでの組織の力を生かしてきたことにあり、本来いがみ合う存在だったという路線は否定されています。皮肉なのは共感するグループが局所化してしまうと逆に共感する力は今、人類を絶滅に追いやる可能性のある諸刃の剣であることがわかってきた点。特にグループの適正人数150人をはるかに超えた集団規模になることで偏重が起こりやすい点が指摘されています。 まさに過ぎざるは及ばざるがごとし。特にSNSなどはそれを加速させてしまうリスクがすでに分かってますし、AIなども人間が教材/参照範囲を決めていることも考えると自分の都合の良いデータしか出てこないことでますます考えが傾倒するということは考えておく必要がありそうです。
 規模は小さくとも共感の力を取り戻すために外遊び、太古、踊りや音楽など、身体性を伴うコミュニケーションを 活性化できる力、そして移動の障壁を下げていくことで富の循環が進められより共感する力を取り戻せるのではとの提言で納得いく内容でした。
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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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