能力はどのように遺伝するのか 「生まれつき」と「努力」のあいだ (ブルーバックス) 新書 – 2023/6/22
安藤 寿康 (著)
安藤 寿康 (著)
能力は努力で決まるのか遺伝で決まるのかというのは尽きない議論ですが身長の遺伝性を誰もが認めるようにある程度、遺伝性というのは認めざるを得ない事実になりつつあるというのを双子の研究などをベースにした行動遺伝学の立場から明らかにした本です。
明らかにされていることとして
ーそもそもが形式は100%遺伝的ではない…統計的に遺伝要素が大きいと言われたとしても絶対ではなくあくまで統計的なもの、常に例外は存在する。
この本の内容もあくまで統計的知見であるが再現性は高い。
ー遺伝子自体のばらつきは家庭間よりも家庭内の方が大きい
―心は遺伝的である…心理的形質(心因性疾患含む)は環境因子が低く、遺伝的要素が大きい。
ー勤勉性を含むパーソナリティは遺伝による表現型になっている…このパーソナリティが字頭を作ると言っても間違いではないので遺伝が能力に効くということは言えそう、さらにこの差は年をとっても変わらない=人のパーソナリティの根本は大きくは変化しない(ことが多い)
ー知能とは遺伝的基盤のある統計的な現象になっている
ー環境にも優位な遺伝要因が関わっている…子供の問題行動が親の養育問題行動につながる事例あり
ー知能の遺伝率は発達とともに増加する…早期教育をしたとしても最終的には遺伝的素地の差が効いてくる
などありやはり遺伝の影響は無視できないということにはなるのでしょう。ただ統計的な例外があることや遺伝子の譲受そのものがシャッフルされていることを考えるとランダムな要素もあるというのは考えておかなくてはいけないと感じています。心のありようが遺伝的要素が大きいというのはイメージと少し違いましたが無理に性質を正そうとするのでなくその人の受け取ってきたものと個性というのは尊重してそれをいかに生かすのかというのを考えるのが正しい道なのかなと感じています。
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