良く言われる「失敗から学ぶ」ことをテーマした本ですがそれが以下に簡単でないかと豊富な事例と洞察で明らかにした本です。生命や安全という観点で代表として成功例として航空業界、うまくいっていない事例として医療業界が取り上げられています。
航空業界がうまく失敗を生かせているのは言わずと知れたブラックボックスにより客観的に記録され様々なデータやフィードバックからその構造が解明、分析されてそれが自社内だけでなく業界全体で共有され、全体として改善のための対策が実施されることにあります。飛行機のブラックボックスに加えてパイロットはニアミスを起こしても10日以内に報告書を提出すれば処罰されないというように失敗の報告を奨励する文化があるとのこと。一方で医療業界においては、一般的には失敗が起きても詳細なデータは記録されず、関係者は責任追及を恐れ口を閉ざし、業界でも共有されず失敗要員の解明は困難を極め、結果として同じ失敗が何度も繰り返される可能性があることが挙げられてます。
筆者の主張は失敗は個人を責めるのでなく個人の失敗を次なる大事故につなげないための改善に生かすべきだということです。よく言われる「失敗に学ぶ」ということですがそれには必要要素があることが指摘されています。
それが以下の3つ。
①要因が分析できるように作業/仕事が記録されていること
②失敗を報告/共有することを奨励する仕組み/文化があること、
③失敗の事例を収集/解析し改善計画を立案/実施する組織があること
です。
①は個人に頼るのでなく自動的に収集されていること、ヒヤリの段階で可能であれば自動警告が出るなどシステム的に防ぐものも内包されていることが理想です。②ははっきり言って難しいところですが…失敗の原因になってしまった人の保護、情報提供者に安全が確保されていないといけない認識です。内部通報者が左遷されてしまうような組織であれば腐ってしまうでしょう。③は個々の組織の内部と、強い権限を持ち独立した外部機関の両方があるのが理想。
特に②、③が難しいところなのかとは思いました。②まではあっても③で外部組織まであるというのは航空業界以外ではあまりないのではと思われます(金融関連はそれに近いですが) この本でh突怖いと思ったのが専門家であることで逆に思い込んでしまうこと。ある程度、外部の風を入れておく必要があるのは夕までもなさそうです。
いうまでもなく失敗は故意でなければ「厄災」ではないのです。むしろ最終聖火をよくするためには積極的に失敗すべきだと言えるのでしょう。この本にはその失敗を生かした成長/改善方法がいろいろと紹介されてます。
マージナルゲイン: ロードレースチーム「SKY」を優勝に導いた手法、一見効果のなさそうな小さな改善を徹底的に積み重ねていくことで最終的な成果 を上げる(例えば専用のマットレスや枕の準備、こだわり洗濯など)
リーンスタートアップ:完成させてから市場に出すのでなく、市場での試験を行いながら製品完成度を上げる手法
RCT: ランダム化比較試験, 効果の確証を得るために十分に制御して比較群を用意して実証する手法
事前検死: 失敗したという前提のもとになぜ失敗したかを考えておく
組織としての失敗もこういった個人の対応に根差したものはありそう。
改めに失敗から学ぶ、向き合うことの難しさを感じさせられます。自身もいろいろな失敗がありましたがそこから生かせることのフィードバックが十分だったかというと正直、うまくできていなかったように思います。教訓とすべき点がありそうなので参考にしていこうと思います。
“私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。”
- トーマス・エジソン -
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