サル化する世界 内田 樹 (著)
久しぶりに内田先生の本。今回もこの本のために書いたものではなく時事関係で言説をのべたものをBlogの記事や講演などをまとめたもの。
タイトルの「サル化する世界」は去年の5月のBlog記事で今さえよければいいという当期利益至上主義=朝三暮四のサルとポピュリズムを重ねたもの。自分さえよければ、今さえ良ければという人ばかりになってしまうと世界の終わりを迎えてしまうというパラドックスを指摘しています。それ以外にも前書きでは自分らしさを目指すということが逆に身の程をわきまえて行動するということに繋がって逆に委縮する世界=成熟することは複雑化することでなくある一つの型に収まるものだと考えている生きづらさに関しても「サル化」としてのとらえ方がされています。 なんでも比較して単純化して優劣をつけて白黒をつけようとするまさにサル化する世界、民主主義の本質とは「敵とともに共生する、反対者とともに統治する」ものであって、反対するものの意見にも耳を傾ける、いわゆる「気まずい共生」というものが現在の社会では尊重されなければいけないはずですが…どうやら社会は違う方向へ向かっていそうです。 同質化、サル化の問題はどうしてもトップダウンで物事を片付けようとすることに危険性がはらんでいるのかなと思います。 イエスマンを排除して現場に自分の頭で考えられる人を配置、権限移譲してやることが重要なのだと思います。コロナ対応然り・・・
それ以外にも「AI時代の英語教育」:そもそもの母国語の教育をおろそかにしたうえでの外国語教育、文化でなく言語の習得だけを目的とした外国語教育の意味のなさについて指摘=話せることだけが目的だったら翻訳のマシン:POCKETTALKなどで十分。そもそもの競争原理に沿った教育の進め方に疑念。
「人口減少社会のただ中で」:これからの老人のマスが同質社会で生きてきた人がほとんどで社会的な成熟性を持っていない人がほとんどであることを指摘。今から成熟性を求めることはそもそも困難でいかに相互扶助のシステムを作って下っていく道を見つけるかが重要であることを指摘。
などなど…
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