
CEO Janett Liriano on NYSE floor
服というのはデザイン勝負で電子機器のテクノロジーと遠いところにあると思っていましたがもはやそれは過去の話のようです。ブルックリンを拠点とするLOOMIAは、センサーに接続することで、ジャケットを光らせたりブーツを温めたりできる新素材=導電性の薄い素材を開発しています。素材自体はナイロンに似ていて、洗濯表示タグと同じくらい違和感なく衣服に縫い付けられるとのことで。カルバン・クラインやザ・ノース・フェイスといったブランドのプロトタイプに採用されているそうです。
素材には導電性インクが使用されており、ケーブルなしで電気回路をつくれるのが特徴。金属を含みながらもポリウレタン弾性繊維並みの柔軟性がある素材で回路に抵抗加熱ヒーターを加えることによって、発熱する布もつくりだしたそうです。回路はタグのような薄いバッテリーとつながっていて、2年間は充電が保たれるとか。
この導電性の素材を活用することで新たな世界が生まれようとしています。それが服を活用した情報発信。ウエラブル端末というのは多数ありますが服にもまして情報を吸い上げられるものはないわけでそこに着目したわけです。ただ個人情報をめぐるセキュリティーやプライヴァシーの問題にも不安があったことからブロックチェーンを利用した「Storj」のような分散型クラウドストレージサービスにデータを置きブロックチェーンを活用したデータ販売
をするということを考え付いたそうです。このデバイスは「LOOMIA TILE」というものでTILEは服に縫い付けることができ、センサーと接続することで着用しているユーザーのデータを収集。
「タグやセンサーから、ジャケットが移動していることや気温が20度であること、服が月に7回着られている」ことなどを記録することが出来るそうです。
このようなデータは自社のブランドの製品がどのように着られているのかという観点でファッション企業にとっては価値ある可能性のあるもので自社製品の利用や洗濯などの頻度がわかれば、将来の需要を予測できるようになるわけです。データを共有するためには、TILEを携帯電話でスキャンしてクラウドストレージサービスStorjに情報を送信すればOKでこれに対してトークンが発行、対価を受け取ることが出来るそうです。2017年5月にLOOMIAは初めてトークンを販売したそうですがTILEは現在プロトタイプの段階で、生産開始は夏ごろを予定しているとのこと。デザインだけと思っていた服もまだまだ進化の余地があることがわかりました。ローエンドの服まで普及できるかというと微妙なのでしょうが面白い試みだと思います。



