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みんなと違ってそれがいい生物多様性の必要性

生物多様性 – 「私」から考える進化・遺伝・生態系 (中公新書)
クリエーター情報なし
中央公論新社

ちょうど名古屋に住み始めた2010年に名古屋でCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が行われたことを覚えています。市内でもいくつかイベントが開かれていましたがもうそれから8年もたったのかと思い返した時に、で生物多様性ってなんとなく重要そうだけどなんで必要か説明できるのかというのを思い返し、まさにその観点で書かれた本を見つけました。しかもこの本はCOP10の会議での講演のために仕込んだネタで書かれた本。 地球上の種は190万とも言われており、半分は昆虫類が占めておりさらに1/4が昆虫以外の動物、さらに1/4で植物や細菌類といった感じとなっています。生物多様性が重要なのは多様性があるゆえに生み出す生態系のサービスを自分たちが利用しているからにほかなりません。それは衣食住だけでなく薬品や文化的な違いを生み出す基にもなるものだとは思われます。ではなぜ生物多様性が生み出されたのかというと環境の変化に対応し、生き延びるための一つの戦略という理由が多きそうです。つまりは常に遺伝子を混ぜたり、少しづつ変化しながら受け継いでいくことによってちょっとづつ変わった個体を作り、変化する環境にもどれかが生き残って対応できるようにするというわけです。種の寿命は1万年-1000万年とも言われています。少しづつ変化していくのでそんな先には自分とは似つかないものが生まれてくるようになるのだと思います。どのように向き合うのか、なかなか明確に言いにくい部分はあります。それはどうしても人間の活動は利己的な部分ありきで成り立ってしまっており、自分もその恩恵を受けている一人だからです。科学的、物理的な面で生物多様性を正当化する理由というのはどうしても無いということを本書でも指摘しています。それは利己的な人間の活動に対する影響という面では出せるのかもしれませんが「科学的」な理由ではないわけです。とするとやはり生物多様性を守るというのはある意味、情緒的、宗教的な面が多いように思われます。まずできることは思いをそちらの方に持っていくということだけしかないのかもしれませんがまずはそこを一歩としたいと思います。人間はいまさら戻れないと思っても強制的に昔に戻る日が来るのかもしれませんね…
本書より: 
 「日本人の現在の生活は、次世代に対してもばちあたり、地球に対してもばちあたり、
このような経済は破綻し、人口も減少し、江戸時代のようなちまちました生活に戻るだろうから、
生物多様性の問題は遠からずおのずから解決するかもしれない。」
 

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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