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夫に死んでほしい妻たち

夫に死んでほしい妻たち (朝日新書)
クリエーター情報なし
朝日新聞出版

衝撃的なタイトルですが今の社会のひずみを代弁しているような内容かと思い読んでみました。背景としては共働き世代の増加というのがあります。日本国内の共働き世帯の割合は59%(2012年総務省労働力調査。夫婦のいる世帯に占める比率※農林業を除く)と半数以上となっており、自分が生まれた昭和54年付近が1/3ぐらいだったことを考えると大幅に増加しています。数的に拮抗したのは平成1ケタの年代でそれ以降は割合が右肩上がりで増加しているのがわかります。(出典
www.gender.go.jp)

もちろんこれは子供がいる居ないを含んだ値ですが東京都の調査でも1歳未満の層で43%もの共働き率といデータもあるようで子供がいても働く人は当然ながら増えているようです。 自分の小学校の頃は鍵っ子や一人っ子というのはやや珍しいイメージでしたが今後は珍しいなんてことは無くむしろその方が普通になるのでしょう。まあ戦前含めて考えればむしろ女性は労働力の一端を担っていたのは事実で専業主婦自体が高度成長期の一時的なものだったともいえるのかもしれません。これから10年20年でさらに状況は変わっていくのではないかと思います。ただ現時点で家事の負担というのははるかに女性の方が高いですし、キャリアに対する犠牲はこれまた女性の方が高いです。当然ながら出産の期間は仕事できないというのもありますが。 さらには夫婦になってもうまくいかないという確率は増えているようで結婚した人における離婚率は1/3程度なのだとか。アメリカは1/2程度なのでまだよいのかもしれませんがこれは結構衝撃的な値だと思います。ただ離婚はコストがかかるしリスクもある。その点むしろ死別の方がメリットが大きいというのがこのタイトルの背景です。検索サイトで「夫」と入れると次の検索候補は「死ね」と出てくるそうであながち過激ではなく年間120万検索を集めるキーワードの様子です。
 本ではドキュメンタリーで具体的な事例がインタビューを基にかなり紹介されているので非常にわかりやすい内容になっています。男性目線の視点を紹介している章もありますが前半を読んでしまうとおまけ程度の内容です。これはひどいという事例もありますが一歩間違えれば普通の家庭も足を突っ込みそうな事例まで。この本を読んでわかるのは夫婦間の温度差。コミュニケーション不足、当事者意識の欠如というのが大きな原因としてありそうです。ともあれトータルで考えれば夫婦仲が悪くなれば子供に対する影響や無駄なコストがかかることになるのはこの本を読んでも明らかなこと。夫婦の視点を変えるという意味でも一読の価値はあるかと思います。一言で言ってしまえば「思いやり」の欠如が重要な危機因子と言えるのでしょう。ただ結婚しておいてここまでいがみ合うのもなんだか悲しく、むなしく感じます。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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