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日本型インダストリー4.0で提供する「ぴったり」

日本型インダストリー4.0
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社

 第4次産業革命としてドイツが強力に推し進めているインダストリー4.0。製造工程のスマート化という部分に重点を置いた改革になります。それを日本で生かすにはというところに視点を置いた本です。結論としては日本企業にとってもさらに強みを発生させられる可能性が高く、特により顧客視点での価値創出につながる可能性があるというのが結論。
 
 ドイツでは8つの優先分野が決定され政府主導で標準規格作りが始めっています。キーワードは「つながる」「代替する」「創造する」の3つであり、つながるというのはサプライチェーン全体をつないで効率化、性能向上を図るサイバーフィジカルシステムやヴァーチャルと生産現場を結んで効率化するニュークオリティコネクティビティといったものが代表。
代替するというのはロボットや3Dプリンタの活用による作業の効率化であるスマートロボットアンドマシーン、省エネ化=エナジーエフィシエンシーディセンントラライゼーション、疑似的な建設のフィージビリティを行うヴァーチャルインダスとらいぜーションなど。創造するというのはビッグデータ活用のこと。これらの内容は決して新しいものではないのかとは思いますが標準化など大企業だけでなく中小企業も参加できる基盤作りや徹底化という面では新しいものがあります。

 最終的な価値にどう結び付くかということに関していえば需給連鎖、価値創出連携、将来ニーズの見える化により圧倒的な機動力で対応できる(高速でPDCAを回せる)というのがメリットです。やはり分野としては部品点数の多く設計期間の長い大型の機械(航空機、自動車等)や人モノの大きな最適化が必要なプラント建設とかが大きなメリットが享受できる点かと思われます。ただほかの製造業に関しても圧倒的な機動力と見える化というのはさらに革新をもたらす可能性はあります。
 日本企業の強みと+して考えると「カイゼン」自体は現場の力として理解できますがこれをより部門もまたがって
データを使って見える化してやることによってさらに効率化を図ったり、さらにサイクルを回してやることが可能であると言えそうです。さらには日本おサービス業の特徴でもある顧客を慮る視点との組み合わせを回せれば顧客視点での価値創造が高度に進められる可能性があるとのこと。キーワードとしては「ぴったり」。

 顧客側の立場としてはメリットが出てくるのが高度のカスタマイズ品、また今までのようにデバイスや製品そのものを売るだけでなく蓄積データをベースとした提案型のビジネス、それらを利用した成果をベースとしたビジネスなどでしょうか。ヘルスケア分野とかだとそういったものは頭には浮かべやすいですがこれからは売って終わりではなく、プリンタのような継続してサービスを提供するような売り方も広がる可能性あります。
 
 自分の分野=半導体で言うとそもそも部品ということもあり製造工程のスマート化というのは非常にやりやすく高度に進んでいる方だとは思います。ただ顧客価値との連携まで含めたらできているかというとまだまだだと思います。
また開発では製品を次々と開発するために上記のような高速なPDCAが求められるわけですがこの期間をいかに短縮できるのかというのが目下課題であり、そのための見える化をどのように生かせるのかがポイントだと考えています。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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