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トップになりたきゃ競争するな

トップになりたきゃ、競争するな―なぜ、業界最後発企業が世界にとびだすまでに成長できたのか
クリエーター情報なし
こう書房

小型の製麺製造機ではシェアトップの大和製作所を興した藤井薫さんの本です。
カンブリア宮殿かどこかで取り上げられた際に気にしてはいたのですがまさにビジョナリーな会社経営というのはこういうことをいうのだなということを改めて認識しました。本書で書かれている大和製作所の特徴としては
・資源を集中するため売り上げの大きい大型製造機を捨て小型製造機に特化した
・麺のおいしさを硬さと粘りという2つの評価指標で評価した。
・上記評価指標の追及のために原材料から麺構造、水や塩等の最適化を実施した
・営業での女性活用など常識にとらわれない人材活用を実施
・顧客にとって稼ぎ時となる土日祝を含めた365日サポートを実現
・うどん店のノウハウ取得、自らの実験や経営の実践の場として店を作った
・機械を売るだけでなくお客となる麺専門経営者の成功を導くための学校を興した
ということで改めて思うのが経営の視点が誰のためになるのかということを含め、先を見据えているということです。  売り先の経営者そして最終的にうどんを食べるひとのことまで考えているという視点は製造業ではしようと思ってもなかなかできていないもの。最終的なエンドユーザーへの貢献を直接的にも間接的にもこなしているというのはすごいことだと思います。
ドラッガーの本にも示されている使命の明確化とあくなき情熱というのが行動を支えています。
最後の方にかけては藤井さんの成功のための持論が記されています。

ポイントは
・安定領域のとどまるのでなく成長し続けること
・まねではなく新しい分野に飛び込むリスクを取ること
 常に学ぶ姿勢を持つ、新しい挑戦を繰り返すことにより分野を開拓する
・先に与える また来たくなるサービス、非日常体験は身を切ってでも差し出す
・情熱を持てることに取り組む
 ビジョナリーカンパニーに記されている取り組むべきジャンルとしては
 1.情熱が持てる、2.世界一になれる、収益の上がるジャンルが重なり合った部分です。
・解決されていない問題を解決する新しい価値を客に先回りして創造する
・心地の良い状態を提供する
・理想の姿を追い求める
・不毛な競争地帯で勝負しない
・会社の使命を考え、顧客のターゲットを絞り込む

ということでいろんなビジネス書に書かれているようなことのエッセンスがまとまっていると思います。
藤井さんの最終目標は明確です。世界に美味しい麺文化を広めることです。
使命とか目標というのは非常にシンプルなのですが意外に多くの会社でこの軸がぶれているというのはあるのではないかと思います。
あと重要なのは常に成長しようという意欲があるかどうか?
安定した状態は心地よいのですがあっという間に陳腐化します。トレーニングのように常に鍛えないと衰えてしまうというのは会社でも同じ。

個人的に本当に情熱を注ぎこめているかというとトライアスロンはそれに近いもの。
仕事はやりがいがあり、情熱は持っていますがビジョナリーな視点で顧客のための製品開発になっているのか、あたらしい価値を想像できているかというとまだ考える余地があるように思います。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

2 Comments on “トップになりたきゃ競争するな

  1. 資源の集中
     強い会社は勝てる分野で勝負していますね。書かれている通り、資源を正しく集中させることが大切だと思います。
     気になったのは365日サポート体制。365日サポートすれば消費者は満足するでしょうが、社員は疲弊しないかと心配します。365日体制の企業は多くなっていますが、顧客満足度を上げるための消耗戦になり、社会全体が働きすぎにならないことを願います。

  2. Unknown
    コメントありがとうございます。
    本の中にも365日のサポート体制を作る際に大きな反対にあい、社員を失ったりしたことを記しています、ただお客の視点に立った時必要なのは何かという視点で進めたようです。結果として市場の開拓やお客からの信頼や故障のFBを進め逆に故障しにくい機械を作れるようになったとのこと。最終的な会社のいく末を考えたときに従業員にやさしいというのが最終的に+になるというのは良くわかりませんがこれだけ信念がしっかりつぃていればついてこられるのかと思います。(今はサポート専門でk死者があるそうです)

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