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迷惑な進化


梅雨のような雨の一日。今日はおとなしくしています。

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか
クリエーター情報なし
日本放送出版協会

 自分は高校時代は生物はほとんどやらなかったのですが人間の進化というのは有害な遺伝子を淘汰して役に立つ遺伝子を引き継いでいくものだと教えられたような気がします。実際にそのような操作で後世に生き延びていく確率を増やしているというのは事実。ただマクロに考えればある生物の生存確率が増えるということは別の生き物に対しては死を意味することになるわけで人間が絶滅させてしまった生物というのは多々ああるわけです。 こういった進化の中で前述した遺伝子に都合いいことばかりが残されているかというと全くそういうわけではなく今でも先天性の病気が引き継がれているというのは事実でそれらは実は先祖が生き延びるために獲得したものも含まれているのです。まさにミスマッチ。この本はそんな生物の皮肉ともいうべき進化の弊害について最新の研究を交えながら解説している本です。
 この本の筆者:シャロン・モアレムもそんなミスマッチに苦しんでいる一人。ヘモクロマトーシスという体内に鉄がたまってしまう遺伝子性の病気にかかっているのですがこの症状は鉄分を十分にとる環境になかった人たちが自己防衛で生み出し、その後のペストの流行時に真価を発揮したようです。
同じように今厄介者となっている糖尿病も寒い地域で水分を排出して体の凍結を守るためにインスリンの製造をやめて血中の糖分濃度和げる仕組みからきてい可能性もある。なので北ヨーロッパ人で若年性の糖尿病が多いのだとか。
 この本には病原菌をやっつけるのではなく共存して直そうという生物学者ポール・イーワルドの取り組みや
突然変異が常に良好な結果にならないという事実なども紹介されています。あくまでこれらの内容は亜流な理論ですが少なくとも人類が順調に進化しているわけではないという事実がわかるかとおもいます。
以前読んだ遠藤さんの「失敗の人体進化歴史」にも通じる内容でした。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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