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インクジェット技術の開く未来


かなり暑くなってきました。梅雨明けはまだのようですが熱中症に要注意です。

インクジェット時代がきた! 液晶テレビも骨も作れる驚異の技術 (光文社新書)
クリエーター情報なし
光文社

 
インクジェットといえば写真つきの年賀状を思い浮かべるものですがHPによりバブルジェット方式のインクジェットのプリンタが販売されたのは1984年その1年後にはキャノンがインクジェット式のプリンタを発売しています(特許はキャノンが先) 一番盛り上がったのは1990年代半ば以降、デジカメの普及によるものでしょうか? 最近では一回に打ち出すインク量は1ピコリットル/ドットサイズは数十マイクロ程度に到達しているとのこと。 インクジェットプリンタ自体は少なくとも日本では市場はほぼ飽和し…と思っていましたが、実際には想像を超えた領域で進化していたようです。
インクジェット方式は仕組みが簡単、非接触、省エネルギーと微細化という面では非常に有利、生産性の問題が許されれば今後のものづくりの可能性を広げる技術といえるでしょう。思えば食品(お菓子や卵)などにも使われていますし(結婚式やお祝いの名前入りお菓子なんか良い例)、衣類ではデジタル捺染などが知られてます。特に驚いたのは3Dでのプリンターがかなり進んでいること。商品のサンプル作りやジオラマだけでなく美術品の再現などにも使えるのだとか。商業的にも自宅の再現する懐家なんてサービスがあるそうです。
半導体に関して言えばTFTをプリントエレクトロニクスを使った有機トランジスタにて置き換えを行おうという話も進んでますし単なるプリント転写法では有機系の太陽電池、有機ELへの応用もあり。いままでは半導体も膜を積んで削ってを真空環境で繰り返して大きなエネルギーを消費する産業だったわけですが究極にプリントするように製造できるようになればそれこそパラダイムシフトがおこるものと思います。まだ歩留まり、精度面はまだまだなのかもしれませんがモノにできれば大きな武器になるのではと思われます。
プリンタで一滴づつ構造を作っていく発想はいわばボトムアップなのかなと感じますし印刷で一括で加工できるところはトップダウン的なのかもしれません日本の企業ではものごとがボトムアップで決まり,欧米ではトップダウンで決まるといわれますが双方の良いとこ取り?での今後の発展に期待したいところです。もはや大量生産ではこれからはいかにオンリーワンの知的価値の創造が出来るかが課題、プリントエレクトロニクスがその一つとなることを期待します。
メモリでいえば微細化に対する置き換えというよりは面積やフレキシブルディスプレイなどが従来のメモリが苦手とする部分を足がかりに進んでいきそうな気配がします。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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