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下流志向からの逃避


日中は雨でしたが夕方には晴れて雨が洗い流した澄んだ空気のおかげできれいな夕日が拝めました。

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
クリエーター情報なし
講談社

久しぶりに内田先生の本。2005年にビジネスカフェジャパンで講演された内容を本に起こしたものです。内容は一言で言ってしまうと「学びからの逃走、その結果としての労働からの逃走への警鐘」です。あからさまなノウハウ本の流行や教育へのそして研究活動や企業活動に関しても実利を求めた方向に社会が進みつつあるという指摘です。ムダの排除や合理化は即効性はあるものの最終的には考え方や行動に対する余裕を無くし余裕から生まれるはずだったものまで摘み取ってしまうことになるわけです。 自分はこの本を読むまで知らなかったのですが教育の現場まで実利一辺倒になってしまっていることに驚きを覚えました。自己決定出来る、他人に縛られない、お金があることに価値があるという「分かりやすさ」だけで単純化されてしまうこと、そして全体の階層として下がり、次世代へも波及していくことの危険を感じます。そういえば自分の研究や仕事の経験でも余分と思ってやっていたことが思わんところに波及したり、いい結果がでてきたり、失敗したことからモデルが分かってきたりと実利を追い求めすぎないところで生み出されてくるものもいっぱいあったように思います。 自分も社会人になってからこれはなんの役に立つのかと自問自答するようなこともありましたが考えすぎということもあったのか。分かりやすさが求められる世の中ですが分かりにくいからこそ考える時間が出来るのではと思う次第です。 あらゆる考え方にふれて自分の軸を作っていくというのはまだまだ足りないところです。

 

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

2 Comments on “下流志向からの逃避

  1. Unknown
    確か三浦展さんの書いた本は下流社会だったっけ?(→勉強不足です。すいません)

     学びからの逃走、労働からの逃走とはよく言ったものです。でも、今の会社や日本で思いますが、既得権益をもらっている人たちの分が多すぎるように思います。これからばんばん増える高齢者の年金を払うのがこれから生まれてくる少子化の世代かと思えば、やる気もそがれるのもしょうがないように思う。私だけ?

     大学受験やトライアスロンで「やればできる」という感覚を経験で知っている人はモチベーションを自分で維持できるかもしれないが、ずっと学校でも成功体験のない人だと生きるのが難しい社会になっているように感じます。

  2. Unknown
    三浦展さんの書いた本は下流社会で間違いないですね。
    階層の固定化に関してはまったく自分も同感です。経済格差は教育格差として遺伝していくのでしょう。結果として未来へ希望を持てなくなってしまうのかと…
    これでも日本は格差は少なかった方なのでしょうが。
    教育の平等化は費用対効果大きいと思います。

    スポーツに限らずなにかしらの成功体験というのも大きな自信につながるのかと思います。次世代に伝えたい自分の経験です。

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