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辺境日本論


休みは5日まで。月並みですがあっという間。
本日より東京に帰省です。

日本辺境論 (新潮新書)
内田 樹
新潮社

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内田樹さんの新刊。日本という国、日本人の特異体質を分析した本。新しいことは特に書いてませんと断っていますが自分にはない物の見方だったので自分にとっては参考になりました。

 この本の主張からいくと日本は常に他国との関係から成り立つ衛星のような国だということです。どんな国でも他国との関係が有りますが悪い言い方をしてしまうと日本は主体性が無いようにも感じられますのかもしれません。アメリカと比べるとその意志の強さという面でははっきりしているかと思います。日本が積極的に世界標準を作るという例も見られず、批判というのは比較論に徹することが多いように感じます。常にどこかに世界の中心を必要としてそれとの対比で成り立つ国だと言う主張です。

以前に「ここがへんだよ日本人」という番組がやっていて人気だったことを思い出します。自分もこの番組は好きでしたがまさに日本人が他国からの目を気にする意識が表れた明確な例かと。

この体質は近代化など「学び」が重要であった分野では逆に功を奏して急激な成長を遂げることができたのは記憶に新しいところ。「なんかわからないけどこの人についていこう」と言う師弟関係は日本人だからこそなせた業なのだと言うことです。 逆に先人に追いついてしまうと中々、先駆者として主導する方向には進めないというのがこの体質の特徴を現していることかと思います。(もちろん先駆者として開拓した分野もありますが)

武士道の精神のひとつともいえる明確な努力に対しての報酬がなくとも努力をするという愚直さ、誠実さは日本人らしい気質なのかと思います。

この体質が具現化されたものとして日本語があります。日本語は表意文字(→漢字)と表音文字(→かな)が交じり合った世界での珍しい言語。
これを可能としたのは外国から入ってきたものを取り込んでいく日本人の気質にあると言っても良いかと思います。

世界に出るにあたってもまずは自分のこと、自分の国のことを知ることが必要であることはいうまでもありません。日本に対して新しい見方を与えてくれる本。本人も自信があるわけではないということで紆余曲折はあるかと思いますが自分にとっては新鮮でとても面白い本でした。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

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