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クラウド・コンピューティング -雲の世界-


まだまだ気温は快適ですが日差しも強く外で自転車に乗るとかなり日焼けするようになりました。
BIKE⇔RUNの複合練習も長良川河川敷にて少しづつ開始。

クラウドの衝撃――IT史上最大の創造的破壊が始まった
野村総合研究所 城田 真琴
東洋経済新報社

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大きな流れとなりつつあるクラウドコンピューティングに関し、野村総研のコンサルタントの方がまとめた本。
そもそもクラウドコンピューティングとは従来のクライアント‐サーバの提供するサービスに変わる概念。この名前自体はDellが登録商標を持っているとか。 データサーバとアーキテクチャがWeb上にあるというのは変わらないが利用者がそれを意識することなく電力や水道、ガスといったインフラのように使用した分だけお金を払うというような概念のシステムのこと。ネットワークトラフィックの急増減に対応することの出来る拡張性(スケーラビリティ)とユーザがどのリソースを用いているか考える必要の無いという抽象性を併せ持っていることが特徴。今まで端末の担ってきた役割を発達したネットワークにより置き換えてしまおうというのが狙い。
サンマイクロシステムからGoogleのCEOになったシュミット氏も「ネットワークがプロセッサ並みに早くなればコンピュータは空洞化しネットワークに広がる」という言葉を残しているようですがまさにそれが実現しつつあります。

◆集中⇒分散そして集中への回帰
歴史から言うと昔はメインフレームといわれる大型計算機に対し端末からログオンして使うというスタイルでした。それを変えたのがプロセッサの性能向上によるPCの普及。今までは大型の計算機でしか出来なかったサーバが分散するようになりそれを管理し、統合するするという手間に追われるようになりました。アプリケーションによりサーバが異なるというような問題もあるという背景で生まれたのがクラウドコンピューティングという概念です。グリッド・ユーティリティコンピューティングも似たような意味合いになりますが違うのはサーバやクライアントがユーザ側からロケーションやスペックを意識させずに利用できるというところにあります。

◆クラウドコンピューティングのメリット
メリットは提供側にとってはデータセンター、サーバーを集中させることにより利用効率を高められること。ユーザ側としてはサーバー側の運用のことを気にせずにソフトウエアやプラットフォームを利用できることにある。

◆クラウドコンピューティングの3つの形態
 HaaS(Hardware as a Service),SaaS(Software as a Service),PaaS(PlatForm as a Service)
 の形態があるが今主流なのはSaaSでありHaaS、PaaSが今後のトレンド。アプリケーションまで提供するのがSaaS。これは差別化とリスクのフレームワークに載せて考えることで最適なサービス形態を選ぶことが望ましい。

既にアマゾン、グーグルといった巨人たちが先行しており世界各地にデータセンターを増加させているとのこと。今後の注目点はサーバーのセキュリティ、エコ技術と障害対応技術、移植性、ソフトのライセンス問題など。

ネットワークが電気のように使える時代はそう遠くないはず。
もはやPCは単なる端末化して行く日も近いのかも。低価格のネットブックの普及もこの流れを汲んでいるものと思います。やはりこういう分野ではアメリカノアと甥になっている間は否めません。集中の方向に向かうにつれますます追いつけない差になっていく可能性が高いかと。特にシステムインテグレーションで売って来た日本のビジネスも見直しが必要になりそう。他の産業と同じでデータセンターの規模からいってももう価格では勝てないはず。他にない付加価値をどこに見出すかが勝負になりそうです。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

2 Comments on “クラウド・コンピューティング -雲の世界-

  1. クラウド
    以前、『クラウド化する世界』を読んだことがありますが、あれは総論で『クラウドの衝撃』は各論といった感じのようですね。
    詳細なデータや、今後の展望を考える上で面白そうです。

    ところで、僕はパソコンはASUSのネットブックぐらいしかもっていませんが、十分使えます。
    (仙台)市内ならどこでもネットできますし、Youtubeやpandora.TVも見れるので大活躍です。
    クラウド化を考えれば、ネットブックは一つの定番になりそうな気がしますね。

  2. つながる事
    今後Webの世界とつながることが前提になるとPCも今で言う携帯電話と似たような感じになっていくのかもしれませんね。本書でもクラウド化の一つの兆候としてネットブックが挙げられていました。確かにネット側の世界に依存するのであれば単体としてのPCに性能はさほど必要ないですよね。自分も興味あります。

    高性能という目標に向けて開発を行っている多くのメーカーは見直しが必要になりそうですし新たな提案が必要になると思います。
    そういうパラダイムシフトは日本のメーカーが担いたいところですが…

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