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記憶ってなんだろう


本日は昨日の練習で疲労感がありましたがBIKE→RUN→SWIMとAeroペースで体を動かしました。
BIKEは新横浜の方向へ新規のルートを開拓しに行きましたが交通量が多くていまいち。あすは当日参加で久しぶりにデュアスロンに参加します。

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

講談社

池谷祐二

学生時代にはもっと記憶力がよければ…と悩むことも多々ありました。超記憶法だとか色々な記憶の手助けがビジネスになっているぐらい記憶というのは人間にとっては奥の深いテーマのようです。 

この本では脳科学者の立場から記憶を強くするのにはどうすればいいのかというのを最新の研究結果を交えて解説されています。脳というと医学部っぽい感じがしますが作者は薬学博士です。

先ずは記憶の司令塔というべき「海馬」の働きに注目。海馬では情報から取捨選択し、記憶として残しておく役割を果たしているとのこと。

記憶の種類の分類としては一瞬で忘れてしまう短期記憶、自分の経験などのエピソード記憶、首相が誰かといった自分の経験とは関係のない意味記憶、残るは入れ子記憶(プライミング記憶)というもの、(あえて正しく認識せず概念で理解させようとする記憶、文字が間違っていたとしても概念で捕らえて頭の中で補正をかける「ほうれそんう」→「ほうれんそう」)

この中でもっとも人間が得意なのはエピソード記憶なのでなるべく記憶する際にはエピソードをイメージしながら覚えたほうがよい。さらには海馬が特に働くのは興味を持って物事に接したり新しいものにふれている時でその際にはθ波という脳波がでているらしいです。
海馬は幼いころには発達しておらず成長と共に育っていくので幼いころのエピソード記憶はないんですね。

覚えにくい理由として逆に人間の記憶が柔軟性を持ってあいまいに出来ているというのが挙げられます。厳密な記憶でなく大まかに捉えることによって逆に臨機応変に対応できるようになります。たとえば服装や髪型が違ってその人が認識できなくなるようであれば困るわけです。このあいまいさが人間らしさでもあり曖昧さを補うのがコンピュータなわけです。

脳は神経細胞のネットワークで出来ています。神経細胞内ではNaイオンと細胞内外の電位差を利用した電気信号を伝達して情報を伝達。Naイオンを通すチャネルが細胞についていてこのようなチャネルが次々と開いていくことで信号が伝わるとのことです。神経細胞同士はシナプスと呼ばれる化学物質を伝達する場所でつながれていてここで送ってきた電気信号を一回、化学信号に変換して伝達しています。この神経伝達物質はグルタミン酸とアセチルコリンなど100種類以上あり。面白いのは常に伝達されるわけでなく信号の強さによって伝達されなかったりされたりするとのことです。これはシナプス同士の伝達効率が変化するということでシナプス可塑性と呼ばれていて伝達効率を上げるためのヘブの法則というのがあります。

①協力性:ある一定の信号が来た時のみ信号を伝達する。(閾値がある)

②入力特異性:沢山つながっているシナプスのうち活動しているシナプスの情報が伝えられ他のシナプスには影響を受けない(信号が混線しない)

③連合性:複数のシナプスが同時に信号を発すると閾値以下の信号も伝えられる。

3の連合性は関連づけて覚えることの重要性を示しています。語呂合わせとか…

まとめ
 記憶は曖昧さを持っている。その性質を利用して記憶するには…
  ○失敗を繰り返して覚える
  ○手順を踏んで覚える
  ○まずは大枠から捕らえて詳細に切り込む
 脳の持っているシナプスの増幅作用を利用…
  ○関連づけて覚える、エピソードで記憶できるようにする 

他に役立ちそうなもの
 海馬の歯状回の顆粒細胞は神経細胞の中でも珍しく生まれてから増える細胞
 →妊婦の際からストレスは子供の記憶能力に悪影響を与える
 増殖にへのプラス作用
   *硬いものをしっかりかんで食べる
   *社会に出て人と接する
   *適度な運動、ダイエット
 マイナス作用
   *過度の飲酒
   *心身へのストレス

その他にも記憶のメカニズムとして注目されているLTP(Long Term Potentiation:長期増強)機構。 作者の発見したLTPを促進する魔法の物質の話などもあってとても興味のもてる内容です。

覚えるためにはまず覚えてもらう機構を知ることが一番。悩んでいる人にお勧めです。

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仕事は半導体デバイス開発。 趣味としているEnduranceスポーツと 日常の出来事を綴ります。

2 Comments on “記憶ってなんだろう

  1. 結局は
    ぼくも昔、

    何かしら特別な方法が書いてればと思って、

    期待しながらこの本を読み進めた事がありましたけど、

    結局書いてあることは意外と普通のことで

    がっかりした事がありました。

    結局は正攻法なんですね、記憶って…。

  2. まったくですね
    結局のところなんとなく分かっていることなんですよね。 興味を持って覚えようとする、 興味を持てないのであればとにかくコツを掴んで努力しろと。

    記憶のことはさておき改めて思ったのは仕組みを含め脳というのは面白いということ。今ある機械もコンピュータも脳が創造したものだもんね。

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